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内航船舶DX推進にむけた相互協力体制構築と内航コンテナ船「島風」でのDX効果評価実施について
~途切れない高速通信とDXシステムで運航効率化と荷主付加価値創出を目指す~

アイディア株式会社(代表取締役社長 CEO:下川部 知洋、以下アイディア)、スカパーJSAT株式会社(代表取締役 執行役員社長:米倉 英一、以下スカパーJSAT)、丸三海運株式会社(代表取締役社長:荒川 和音、以下丸三海運)、日本無線株式会社(代表取締役社長:小洗 健、以下日本無線)、エヌ・ティ・ティ・ワールドエンジニアリングマリン株式会社(代表取締役社長:渡邊 守、以下NTT-WEマリン)の5社は、内航海運業界における課題解決に向けた運航効率化や労務環境改善、海上輸送事業での高付加価値創出の実現に向けて、海上で途切れない高速通信とそれにより発揮される内航船舶のデジタルトランスフォーメーション(以下DX)化の評価のための実証実験を行うことで合意しました。運航会社と通信サービス事業者、舶用機器メーカー及びDXシステムベンダーの5社が相互協力し、定期航路で運航中の内航コンテナ船で実証実験を行うことで、実用的かつ実効的な運航業務改善や荷主向け付加価値創出が実現されるよう各サービスの評価及び最適化を行います。また今回の実証実験で得られる成果を基に、内航海運業界のDX推進に向けたサービスのパッケージ提供体制をベンダー各社間で構築します。

今回の実証実験では、2022年度にかけて、スカパーJSAT、日本無線及びNTT-WEマリンが協力し、沿岸域で通信が可能なLTE回線サービス「マリタイムモバイル®A-Ⅱ(エースツー)」(※1)とLTE回線エリア外でも通信が可能で内航船向けに特化したVSAT衛星回線サービス「JSATMarine Light(ジェイサットマリンライト)」(※2)を組み合わせ、大阪―沖縄航路において途切れない通信環境を整備します。丸三海運が運航する大阪―沖縄航路コンテナ船「島風(しまかじ)」(※3)に導入されているアイディアの船舶の運行管理をデジタル化する「Aisea PRO」(※4)を大阪―沖縄間の途切れない通信状況下で運用することで、陸上管理者は常にリアルタイムの船舶情報を把握することが可能になります。これまで通信ができない状態下では、予測に頼ったり、事後データを扱う必要がありましたが、リアルタイムデータを扱うことにより運行効率の向上や高付加価値の創出といった観点で効果が期待できます。具体的には、運行効率の観点では船舶のポジションや動静連絡、カメラ映像、船員労務データがあげられ、高付加価値の創出の観点ではリーファーコンテナのステータス管理があげられます。

なお、今回のVSAT衛星回線利用にあたっては、米国Kymeta Corporation製の平面アンテナ「Hawk™ u8」(※5)が日本無線によって設置される予定であり、スカパーJSATの「JSATMarine」サービスにおける平面アンテナ採用にむけた技術検証も行われます。

NTT-WEマリン、日本無線、スカパーJSAT、アイディア、丸三海運は、各社の強みとノウハウを結集し、内航船業界の課題解決及び持続的発展に向けた取り組みを進めてまいります。

※1 マリタイムモバイル®A-Ⅱ(エースツー): NTT-WEマリンが提供する船舶用定額データ通信サービスで、データ通信料、機器使用料、保守サービス費を含んだ完全定額制で、NTTドコモ社LTE網を使用して、受信最大150Mbps/送信最大50Mbps(ベストエフォート)の高速通信を、国内沿岸海域の広いエリアでご利用いただけます。これまでのインターネット、e-Mailに加え、IP-FAX、動画転送など、幅広い用途に対応できます。

※2 JSATMarine Light: スカパーJSATが保有する衛星および陸上運用拠点を利用した、西太平洋からインド洋の主要な航路をカバーする伝送速度下り(陸→船)最大 50Mbps の高速インターネット接続を実現する海洋ブロードバンドサービス「JSATMarine」を内航船舶向けに最適化したサービスです。日本周辺で伝送速度下り(陸→船)最大 6Mbps の高速インターネット接続を月額定額制で提供するサービスで、NTT-WEマリンが提供するLTE回線サービスとの組み合わせにより、内航航路で高速度かつ途切れない通信を実現します。提供詳細につきましては、スカパーJSAT( JSAT-Maritime-Sales@sptvjsat.com )までお問合せください。

※3 島風(しまかじ):2021年7月に竣工された1,594トンの大阪―那覇定期航路用の高速コンテナ船で建造は山中造船です。全長は116.93m、幅15m、航海速力19.5ノットで、載貨重量は2450トン、20フィートコンテナ248個の積載能力を有し、リーファーコンテナ用電源は40本を装備しています。DX化を推進し、アイディアが開発した海事産業向けプラットフォーム「Aisea PRO」を導入し、阪神内燃機工業の「HANASYS EXPERT」「エコねんぴ」、日本気象協会の「POLARIS NAVIGATION」、宇津木計器の「バラスト制御装置」などの機能が取り込まれ、機関データの可視化とレポーティング、気象海象データとの連携、リーファーコンテナのステータス管理、液面データの管理が可能です。

※4 Aisea PRO: アイディアが提供する「Aisea PRO(アイシアプロ)」は船舶の運航に関するデータをデジタル化し、お客様のあらゆる要望や課題をITシステムで解決できる仕組みを提供しています。船舶動静共有航行支援システムでは、船舶の位置情報やレーダー等の舶用機器データ、船舶搭載カメラによる映像データ、機関モニタリングデータなど、船舶を取り巻く各種情報を収集。船舶が保有する情報と既存業務システムの情報との連携による業務・運航状況の可視化や、連絡手段のペーパーレスを進めることにより、船陸間コミュニケーションの円滑化や安全運航管理、業務効率向上を図ります。

※5 Hawk™ u8:米国Kymeta Corporation社のHawk™ u8は海上市場向けのコネクティビティ・ソリューションです。従来の大きな海上用レドーム型アンテナと異なり、平面型アンテナで簡単に船舶へ取り付けることができます。海上での性能試験も完了しており、オールインワンの端末で甲板下の機器を一切必要としません。 Hawk™ u8は、ダイナミックに移動する船舶においても高信頼性の通信を実現します。

アイディア株式会社 会社概要

本社所在地
〒160-0022 東京都新宿区新宿4-1-6 JR新宿ミライナタワー22階
創業
2018年1⽉
資本金
1億円
代表取締役CEO
下川部 知洋
事業内容
海事産業プラットフォーム「Aisea(アイシア)」の開発・運用を通じて、業界のDXを支えるサービスの提供から、AI・IoTなどの最先端テクノロジーを駆使した研究開発を行う。
企業URL
https://aidea.biz


本リリースに関するお問い合わせ先
アイディア株式会社 広報担当
TEL:03-6276-7640
メール:info@aidea.biz